ニュースリリース

2017年10月4日

『第5回 介護人材の採用と活用に関する調査』
・介護職員の数が足りていない事業所が、前年比6.4pt増の85%に
・受入れを検討している外国人介護士は「外国人技能実習生」(45.9%)が最多

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福祉の人材サービスおよび育成を行う株式会社ニッソーネット(本社:大阪市北区、代表取締役社長:山下吾一)は2017年8月に介護事業所を対象として実施した『第5回 介護人材の採用と活用に関する調査』の結果を発表いたします。
※5回目を迎えた今回は、第1回(2013年)との比較やこの間の推移についてもコメントしております。



■ アンケート概要
A.アンケートの名称: 『介護人材の採用と活用に関する調査』

B.アンケートの目的: ①介護人材の派遣・紹介、育成サービスを提供する企業として、クライアントである 介護事業所のニーズを正確に把握し、より満足度の高いサービスを実施するため。

②介護事業所の状況や課題を調査・発表することにより、業界データとして活用していただく とともに、介護業界への関心を促進するため。

C.調査期間と方法: 2017年8月4日~9月8日、WEB回答

D.調査対象: 弊社クライアントの事業主様(有効回答数347件)

E.設問項目: 【1】 事業所の属性  【2】 介護職員の中途採用  【3】 介護職員の活用状況と定着率 
【4】 介護職員の資格取得  【5】 外国人介護士について  【6】 その他

■ アンケート集計結果のポイント
【3】 介護人材不足の事業所が前年比6.4pt増の85%に。 2013年と比較すると16pt増加
介護職員の不足感を抱いている事業所が前年比6.4pt増、調査開始の2013年と比較すると16.0pt増の85.0%でした。また人材不足の原因は、7割以上(74.2%)の事業所が「採用活動をしても人数が集まらない」と回答。
【5】 外国人介護士を受け入れている(予定含む)事業所が、初の3割超
「すでに受け入れている」(19.9%)と「今後受け入れを予定している」(10.7%)を合わせると30.6%となり、初めて3割を超えました。一方、「全く検討していない」という事業所は、2015年の47.8%から21.6pt減の26.2%となり、大幅に減りました。外国人介護士への関心が急速に高まっていることがうかがえます。
【5】 今後、受け入れを検討している外国人介護士は、「外国人技能実習生」(45.9%)が最多
受け入れている(受け入れていた)外国人介護士で最も多かったのは「在日外国人」(74.0%)、出身国は「フィリピン」(53.0%)でした。また、今後受け入れを検討している外国人介護士は、「外国人技能実習生」(45.9%)、「EPAによる介護福祉士候補者」(32.4%)、「留学生」(29.7%)の順に多い結果となりました。[いずれも複数回答]
【6】 約50%の事業所で、常勤介護職員の月額平均給与が昨年比、5千円以上増
常勤介護職員の月額平均給与が昨年比でどのくらい変わったか聞いたところ、最も多かったのが「1,000~5,000円増」(32.9%)でした。「5,000~10,000円増」(24.5%)と「10,000円以上増」(22.8%)を足すと、約50%(47.3%)が5,000円以上増えていたこともわかりました。
【6】 介護報酬改定に伴う経営対策として、約半数が「新たな加算の獲得」・「コスト削減」と回答
2018年度の介護報酬改定の動向に注目が集まる中、安定的・継続的に経営を行う対策として、事業所の約半数が、「新たな加算の獲得」(49.3%)と「徹底した経費・コスト削減」(47.0%)と回答。次いで、「重度の介護サービス利用を増やす」(27.1%)という結果になりました。[複数回答]


■ アンケート集計結果の詳細
※表中の数字は、第5回(2017年)と第4回(2016年)、そして、調査開始の第1回(2013年)の3つの年のデータを掲載しています。
その他の年のデータが必要な場合は、お問合せください。


【1】 事業所の属性について

①事業所の種別


②設立年数

③職員数 
④利用者数



【2】 介護職員の中途採用について
Q1.介護職員の採用の際に、月間で使用している平均費用はどれくらいですか?
「10万円未満」が前年比7.5pt減、2013年比12.5pt減の52.2%となる一方で、「10万円以上30万円未満」が前年比3.1pt増、2013年比6.8pt増となり、採用にかける費用が上昇傾向にあることがわかりました。





Q2.介護職員を中途採用する際に最も効果的な募集方法は何ですか?
3割以上(35.2%)の事業所が「ハローワーク」と回答。次いで、「職員・知人などからの紹介」が約2割(18.4%)となりました。インターネット求人広告はこれまで5%以下でしたが、今回は前年比7.3pt増の12.1%と急増し、初めて1割を超えました。





Q3.採用フローで一番近いものはどれですか?
約7割(72.9%)が「応募者はすべて面接を行う」と回答。Q4で約6割(62.2%)の事業所が、採用する際に最も重視する点は「人柄」と回答していますが、多くの事業所が応募者と会うようにしていることがわかりました。





Q4.中途採用で介護職員を採用する際に最も重視する点は何ですか?
約6割(62.2%)の事業所が「人柄」と回答。次いで「コミュニケーション能力」(12.7%)となりました。「介護経験の有無」は、2013年は僅か3.2%で昨年も4.0%でしたが、2017年は8.6%となり、3番目に多くなりました。「曜日や時間など勤務シフトの柔軟性」も2013年の4.1%から7.2%にアップし、フレキシブルに働ける人材を求める傾向が見られました。




【3】 介護職員の活用状況と定着率について
Q1.介護職員の数は足りていますか?
「やや不足している」が昨年比7.4pt増の65.4%となり、「大変不足している」(19.6%)と合わせて85.0%にのぼりました。2013年と比較すると、「大変不足している」は10.1pt増、「やや不足している」との合計は69.0%から16.0ptも増加しており、介護職員不足の深刻化がここ数年でますます進んでいることがわかります。





Q2.(Q1で「大変不足している」または「やや不足している」と回答した事業所のみ)介護職員が不足している原因として、一番近いものは何ですか?
「採用活動をしても人数が集まらない」が昨年比3.3pt増の74.2%となり、2013年の45.6%と比較すると約30ptの大幅増となりました。定着率の低さの問題以前に、採用する段階で人数が集まらないという状況が年々深刻化していることがうかがえます。





Q3.事業所の非正規の介護職員の人数の割合はどのくらいですか?
「70%以上」は2013年の14.7%から年々減り続け5.5%に、「50%以上70%未満」も2013年比で4.1pt減の13.8%となりました。一方、「30%以上50%未満」はほぼ変わらず、「10%以上30%未満」は25.1%から39.2%(14.1pt増)となっています。この数値から、非正規の職員を適度な比率で活用し、人材補充や調整弁としている傾向が見られます。





Q4.正規と非正規の介護職員で、業務内容を分けていますか?
「業務を分けているが、同じ業務をさせていることもある」が約半数(50.4%)でした。「きちんと業務を分けている」は、2013年の17.0%から9.2pt減の7.8%となっています。





Q5.派遣の介護スタッフを活用する際のメリットは何ですか?(複数回答)
「需要がある時だけ稼働させることができる」が最も多く、約5割(49.3%)でした。「採用のコスト・手間がかからない」(32.6%)と「資格や介護経験のある人材を採用できる」(32.3%)も昨年から増加し、初めて3割を超えました。【2】Q1の採用にかける費用が上昇傾向している結果からも、採用コストの削減は事業所にとって大きな課題と考えられます。





Q6.事業所における介護職員の定着率について、どのようにお考えですか?
「将来的には上げたい」が昨年から6.8pt増加し、33.1%と最多でした。「早急に上げる必要がある」は2013年比11.0pt増の30.5%、さらに「特に問題と思っていない」が2013年比11.9pt減の20.7%となり、介護職員の定着率向上が喫緊の課題であることがうかがえます。





Q7.事業所では、介護職員の定着率向上のために何か行っていますか?
7割近く(69.7%)の事業所が、介護職員の定着率向上のために何か「行っている」と回答。「まだ行っていないが検討中」も前年比・2013年比ともに増えており、逆に「行っていない」は前年比5.3pt減の9.8%と初めて1割を切りました。多くの事業所が定着率向上のために対策を打っている(打とうとしている)ことがわかります。





Q8.(Q7で「行っている」または「まだ行っていないが検討中」と回答した事業所のみ)事業所で介護職員の定着率向上のために行っている(または検討している)ことは何ですか?(複数回答)
「社内・社外研修の実施」は減少傾向にあるものの最も多く、半数以上(53.0%)の事業所が実施していることがわかりました。次いで「給与引き上げ」(52.3%)、「スキルアップ・資格取得のサポート」(52.0%)の順に多い結果となり、特に「給与引き上げ」は年々増加傾向にあり、前年比5.7pt増、2013年比15.5pt増と大幅に上昇しています。





【4】 介護職員の資格取得について
Q1.介護職員の中で、「介護福祉士」の資格保有者は、どのくらいですか?
「介護福祉士」の資格保有者の割合は年々高まっており、「50%以上」と回答した事業所は2013年比で14.2pt増の42.9%となりました。「40%以上50%未満」も5.0pt増の14.7%でした。





Q2.今後、事業所として、介護職員に「実務者研修」の取得を推奨していきますか?
「推奨する」と回答した事業所が前年比18.4pt増、2013年比29.6pt増の81.8%となりました。2013年は、ほぼ半々だった割合が、2017年は8:2と差が大きく開きました。





Q3.(Q2で「推奨する」と回答した事業所のみ)事業所として、「実務者研修」の取得を推奨する理由をお答えください。
「介護福祉士の受験に必須となった為」(47.2%)が最も多く、2番目に多かったのが、前年比10.9pt増となった「介護職員のスキルアップの為」(43.0%)でした。「医療的ケアの研修が受けられる」も前年・2013年と比較して倍以上となっています。





Q4.事業所は、登録特定行為事業者(喀痰吸引等事業者)※として登録していますか?
登録特定行為事業者(喀痰吸引等事業者)として「登録している」事業所の割合が36.9%となりました。昨年比ではあまり大きな変化はありませんが、2013年と比較すると7.7pt増加しており、着実に増えていることがわかります。





Q5.介護職員の中で「喀痰吸引等研修」※の修了者は、どのくらいですか?
59.4%の事業所が「10%未満」と回答しています。2013年と比較すると5.8pt減ですが、「10%以上20%未満」は9.3pt増の14.1%であることから、「喀痰吸引等研修」の修了者の割合は、大きく増加していないことがうかがえます。





※「喀痰吸引等研修」および「登録特定行為事業者」について

これまで、仕事としてたん吸引や経管栄養を行なう場合、原則として医師や看護師以外は認められていませんでしたが、「社会福祉士及び介護福祉士法」が一部改正され、2012年4月以降、一定の研修を受けた介護職員等が、たん吸引(口腔内、鼻腔内、気管カニューレ内部)と経管栄養(胃ろう又は腸ろうによる経管栄養、経鼻経管栄養)を行うことが可能に。さらに2015年4月の制度改正により、口腔内吸引のみ、胃ろう・腸ろうによる経管栄養のみなど、1行為毎の修了が可能になり、選択肢の幅が広がりました。
なお、施設や事業所で行うためには、「登録特定行為事業者」としての登録が必要になります。

 




※以下のアンケートは、第2回調査以降に設定したため、表中には直近の年を掲載しています。

【5】 外国人介護士について

Q1.事業所での、外国人労働者受入れ状況についてお答えください。
「すでに受け入れている」(19.9%)と「今後受け入れを予定している」(10.7%)を合わせると30.6%となり、初めて3割を超えました。一方、「全く検討していない」は昨年の41.8%から26.2%(15.6pt減)と大幅に減りました。





Q2.(Q1で「受け入れている」「過去に受け入れていた」と回答した事業所のみ)事業所で就業歴のある外国人介護士はどのような方ですか?(複数回答)
最も多かったのが「在日外国人」で、前年比15.1pt増の74.0%。2位の「留学生」は前年比12.1pt増の21.0%、4位の「EPAによる介護福祉士候補者」は10.5pt増の16.0%でした。「日本国籍取得者」は3位につけ20.0%でしたが、前年比では24.5ptの大幅減となりました。





Q3.(Q1で「受け入れている」「過去に受け入れていた」と回答した事業所のみ)事業所で就業歴のある外国人介護士の出身国はどちらですか?(複数回答)
「フィリピン」が半数以上(53.0%)で最も多く、次いで「中国」(34.0%)、「ベトナム」(20.0%)となりました。





Q4.(Q1で「受け入れている」「過去に受け入れていた」と回答した事業所のみ)外国人介護士を実際に受け入れてみて、最も良かった点は何ですか?
「介護現場の人材不足が解消」と回答した事業所は約4割(39.0%)を占めましたが、前年比では5.5pt減少。「日本人介護士に良い刺激を与えている」は約2割(19.0%)となりました。





Q5.(Q1で「受け入れている」「過去に受け入れていた」と回答した事業所のみ) 外国人介護士を実際に受け入れてみて、課題と思う点は何ですか?(複数回答)
8割(80.0%)の事業所が、「記録・申し送りなどに必要な日本語能力」と回答。他にも、「職員とのコミュニケーション」(41.0%)、「利用者とのコミュニケーション」(40.0%)を課題に挙げる事業所が多くありました。





Q6.(Q1で「今後受入れを予定している」と回答した事業所のみ) 事業所で受入れを検討している外国人介護士はどのような方ですか?(複数回答)
受入れを検討している外国人介護士は、「外国人技能実習生」が半数近く(45.9%)で最も多く、次いで「EPAによる介護福祉士候補者」(32.4%)、「留学生」(29.7%)となりました。





Q7.外国人技能実習制度の対象職種を、2017年11月より介護の分野にも広げることが決定していますが、この制度の拡大についてどう思いますか?
賛成派52.8%(25.1%+27.7%)、反対派6.0%(4.6%+1.4%)となり、賛成派が多数でした。2017年11月から対象職種を介護分野まで拡大することが決定されていますが、「制度についてよくわからない」という回答が約2割(17.3%)だったことから、直前にもかかわらず、事業所の間であまり認知が進んでいないこともわかりました。





【6】 その他
Q1.昨年と比較して、常勤介護職員一人当たりのおおむねの月額平均給与はどれくらい変わりましたか?
「1,000~5,000円増」が最も多く、約3割(32.9%)の事業所が回答。「5,000~10,000円増」も昨年の2016年から6.6pt増の24.5%となりました。5,000円以上増えた事業所は、47.3%となっています。





Q2.介護事業の経営を安定的・継続的に行うために何か対策をしていますか?(複数回答)
2018年度の介護報酬改定の動向に注目が集まる中、安定的・継続的に経営を行う対策として、事業所の約半数が、「新たな加算の獲得」(49.3%)と「徹底した経費・コスト削減」(47.0%)と回答。次いで、「重度の介護サービス利用者を増やす」(27.1%)という結果になりました。




■ 【総括】  『第5回 介護人材の採用と活用に関する調査』 の結果から

2013年から毎年アンケート調査を実施し、この度、第5回目を迎えることができました。5年分のデータを比較してみると、介護業界を取り巻く環境は、厳しさを増していることが見えてきました。

介護職員の数が足りていない事業所は、調査を開始した2013年の69.0%から16.0pt増の85.0%となり、9割に迫る勢いです。特に、「大変不足している」と回答した事業所は2013年では9.5%だったのが2017年では19.6%に倍増し、深刻な様子がうかがえます。また、人材不足の原因として、「採用活動をしても人数が集まらない」という事業所が毎年多く見受けられますが、2013年は45.6%だったのに対し、2017年は74.2%と28.6ptも大幅にアップしています。採用活動に苦戦する事業所が増えていることがわかりました。

そのような状況の中、2017年11月より、外国人技能実習制度の対象職種に介護分野を追加することが決定し、「外国人介護士」の活用に注目が集まっています。外国人介護士の受け入れをしている(予定含む)事業所が、調査開始から初めて3割を超え(30.6%)、さらに、「全く検討していない」という事業所は、2015年の47.8%から21.6pt減の26.2%となり、大幅に減りました。外国人介護士への関心が急速に高まっていることが、この結果からわかります。
一方で、外国人介護士を実際に受け入れてみて課題と思った点は、「記録・申し送りなどに必要な日本語能力」(80.0%)が最も多く、「職員とのコミュニケーション」(41.0%)、「利用者とのコミュニケーション」(40.0%)も挙げられ、外国人介護士の受け入れが進む中、課題も山積していることが見えてきました。

派遣の介護スタッフを活用するメリットについて聞くと、約半数(49.3%)の事業所が「需要がある時だけ稼働させることができる」と回答。「採用のコスト・手間がかからない」(32.6%)という回答も調査開始から初めて3割を超え、採用にかかるコストや手間に悩む事業所が年々増えている様子がうかがえます。
ニッソーネットでは、介護事業所様のニーズを正確に把握し、引き続き、慢性的に人材が不足している介護現場へ“即戦力”となる質の高い介護人材を育成・確保し、提供してまいります。





<会社概要>

質の高い介護士、看護師、保育士を「人材派遣」「人材紹介」「紹介予定派遣」という形で、高齢者福祉施設、病院、保育所へ提供しています。また、介護・保育に関わる各種資格講座、セミナーを行う「福祉の教室 ほっと倶楽部」を運営し、幅広い層の人材育成にも取り組んでいます。さらに、顧客をより一層理解するために、2012年より施設運営を行い、質の高いサービス提供を図っております。

[社名] 株式会社ニッソーネット  [代表者] 代表取締役社長 山下吾一  
[URL] http://www.nissonet.co.jp/company/

[設立] 1999年9月 [資本金] 1,000万円 [売上高] 46.0億(2017年3月期) [従業員数] 165名
[事業内容] 人材サービス事業、教育・研修事業、施設運営事業  [拠点] 17拠点(2017年8月現在)
大阪本社: 大阪府大阪市北区芝田1-4-14 芝田町ビル2F TEL:06-6375-2111  FAX:06-6375-1717
東京本社: 東京都新宿区西新宿1-13-12 西新宿昭和ビル3F TEL:03-6911-4011  FAX:03-5321-4311
支社: 横浜、さいたま、千葉、水戸、宇都宮、高崎、静岡、名古屋、豊橋、南大阪、神戸、京都、広島、福岡、北九州



<本件に関するお問 合せ> ※ご取材をご希望の場合は、お手数ですが事前にご連絡をお願いいたします
・株式会社ニッソーネット 広報担当 東 TEL:0120-518-739 Email:s-azuma@nissonet.co.jp